新型コロナウイルス変異種:BA.4、BA.5株の特徴と感染拡大
日本においても再び新型コロナウイルス感染症の感染が拡大しています。名古屋市内においても7月中旬から連日5,000名を超える感染者が発生しています。この感染者数の急拡大に関わっているのが欧米の新型コロナウイルス感染の主流になっているBA.4株とBA.5株と言われています。
BA.4株とBA.5株とは?
新型コロナウイルスは短期間でさまざまな変異株が出現しています。「オミクロン株」などの言葉を覚えている方も多いと思います。今回のBA.4株とBA.5株はオミクロンの株の一種となります。
アメリカにおけるBA.4株、BA.5株の感染拡大状況
アメリカCDCによると7/12時点で前週のBA.4株はコロナウイルス感染症患者の65%を占めており、BA.4株とBA.5株を合わせて80%以上を占めるまで拡大しており、コロナ感染による7日間の入院は5月以来、2倍になっているとのことです1)。BA.4株、BA.5株は、他のオミクロン株と比べても感染拡大が非常に早いと言われています2)。
BA.4株とBA.5株の主な症状
BA.4株とBA.5株の主な症状はこれまでの変異株と近いと考えられており、BA.4株とBA.5株が新規陽性者の大半を占めるイギリスでは、主な症状として、鼻水、喉の痛み、頭痛、咳、疲れなどが挙げられており、熱があった患者は1/3以下に止まったとのことです3)。
このように感染力が強いことが特徴のBA.4株とBA.5株ですが、重症化につながるかどうかについては現時点で明確なエビデンスはないと言われています2)。
感染拡大防止のためにできることは?
現時点で政府から行動制限などの要請は出ていません。ですが、夏休みに入り、多くの人とが集まる場所に行くことや人との交流の機会が増えることが予想されますので、マスクの着用や手洗いなど、自分でできる感染防止策を徹底することが大切です。
また、もし新型コロナウイルスに関連する症状が現れた場合は、自分で新型コロナウイルス感染か否かを判断せずに保健所や医療機関に相談し、指示を仰ぎましょう。