認知症予防の最新情報と、あなたができること
[2024.10.07]
皆さんこんにちは、メイトウホスピタルです。今回は、最新の医学情報をもとに、認知症予防のためにあなたができることをお届けします。(Lancet 2024; 404: 572-628)
最新の医学情報
2024年時点での、最新の研究によると、認知症は予防できる病気である可能性が高まってきました。 ご存じのように、認知症は世界中で急速に増加しており、私たちの生活に大きな影を落とす深刻な問題です。しかし、一方で一部の先進国では,認知症の発症率が低下しつつあります。それはすなわち、私たち一人ひとりができることがたくさんあることを示しています。
認知症の危険因子とは?
- 生活習慣に関するもの: 喫煙、高血圧、糖尿病、肥満、運動不足、不健康な食事など
- 精神的なもの: うつ病、ストレス、孤独感など
- 環境的なもの: 大気汚染、騒音など
- 身体的なもの: 難聴、視力障害、頭部外傷など
認知症を予防するために、今すぐできること
認知症の予防のために推奨される具体的な行動がいくつかあります。下記内容を参考にし、できることから始めてみましょう。
- 脳を活性化: 本を読む、新しいことを学ぶ、語学を勉強するなど、脳を使う活動を取り入れましょう。
- 体を動かす: ウォーキング、ジョギング、水泳など、自分に合った運動を習慣化しましょう。
- 人とつながる: 家族や友人との交流を深め、地域活動に参加しましょう。
- 健康的な生活を送る: バランスの取れた食事を心がけ、禁煙、適度な飲酒を心がけましょう。
- 定期的な健康診断: 高血圧、糖尿病などの生活習慣病を早期に発見し、治療しましょう。
- 難聴や視力障害に注意: 必要であれば、補聴器や眼鏡を使いましょう。
上記の行動は、脳の健康を維持し、認知機能の低下を防ぐ効果が期待できます。
- 脳の血流改善: 運動は脳への血流を改善し、脳細胞を活性化します。
- 神経細胞の保護: 健康的な食事は、神経細胞を保護する栄養素を供給します。
- ストレス軽減: 社会的なつながりは、ストレスを軽減し、心の健康を保ちます。
私たち医療従事者の役割
当院では、患者さんの生活習慣の改善をサポートし、認知症の予防に取り組んでいます。
- 健康診断: 定期的な健康診断で、生活習慣病のリスクを早期に発見します。
- 生活習慣の改善指導: 栄養指導、運動指導など、患者さんに合った生活習慣の改善をサポートします。
- 薬物療法: 必要に応じて、高血圧、糖尿病などの治療薬を処方します。
- 認知機能の評価: 認知機能の低下が心配な場合は、認知機能検査を行います。
まとめ
認知症は、もはや避けられない病気ではありません。私たち一人ひとりが、日々の生活の中でできることを実践することで、認知症のリスクを減らすことができます。
参考情報
・メイトウホスピタルでの認知症相談の詳細はこちら(毎週水曜日午後外来)
・名古屋市登録のなごや認知症カフェ「メイちゃんカフェ」の詳細はこちら (毎月第3火曜日14:00~16:00)