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高血圧に対する食事のポイントと実践

[2023.10.16]

高血圧では食事療法が重要と考えられています。この記事では高血圧に対して有用と考えられている食事を紹介します。


減塩

高血圧に対する食事と聞いた時に真っ先に思い浮かぶのが減塩ではないでしょうか。
塩分を多く摂取すると血液中の塩分濃度が上がります。塩分濃度が上がると体はその濃度を薄めるために血液中の水分を増やそうとします。その結果、血管を流れる血液の量が増えて、血管にかかる圧力が高まります。

高血圧の人は1日あたりの食塩摂取量を6g未満にすることがガイドライン等で推奨される目標となります。
実際に日々食べている食事の塩分量を計算いただくとお分かりいただけると思いますが、6g未満というのは非常に難易度が高い目標です。

まずは今食べている食事から少しずつ塩分が多く含まれている食品の量や頻度を減らしたり、塩分が少ない選択肢を選んでみましょう。


表1 項目別減塩に関する工夫

項目 具体例
香辛料、香味野菜や果物の酸味を利用する コショウ・七味・生姜・柑橘類の酸味を組み合わせる
低塩の調味料を使う 酢・ケチャップ・マヨネーズ・ドレッシングを上手に使う  
外食や加工食品を控える 目に見えない食塩が隠れている
めん類の塩は残す 味付けを確かめて使う
めん類の塩は残す 全部残せば2-3g減塩できる
過食を控える 同じ味付けのものをたくさん食べると食塩摂取量が多くなる         

「高血圧治療ガイドライン2019の解説冊子高血圧の話*1」を参考に作成

食塩摂取量を1日1g減らすことで、平均で1mmHg強の収縮期血圧が下がると考えられています。ぜひできることから減塩を始めてみましょう。


栄養バランスの良い食事(DASH食)

減塩に加えて、重要と考えられているのが、栄養バランスの良い食事です。野菜やフルーツにはカリウムには、食塩に含まれるナトリウムを排泄する作用があり、高血圧に有用と考えられています。

海外ではDASH食(Dietary Approaches to Stop Hypertension)という食事療法が高血圧に対して最もエビデンスレベルが高いと評価されていますが、この食事のパターンは減塩に加えて、野菜、フルーツなどを積極的に摂取する食事療法となります。

高血圧では食塩摂取量を抑えることに加え、食事に野菜やフルーツを取り入れた健康的なバランスを意識することが大切です。


アルコールの摂取

アルコールは継続して摂取することが高血圧につながります。またアルコールの摂取では、おつまみに塩分が高いものが多いこともあり注意が必要です。
アルコールの摂取量としては、男性で20-30mL/日以下、女性は10-20mL/日以下に抑えることが推奨されています。20-30mL/日の各お酒の目安量は以下となります。


表2 アルコールの種類と目安量

アルコールの種類      目安
日本酒 1合
ビール中瓶 1本
焼酎 半合
ウイスキー・ブランデー  ダブル1 杯         
ワイン 2 杯

「高血圧治療ガイドライン2019の解説冊子高血圧の話*1」を参考に作成

アルコールは高血圧以外にも心筋梗塞や脳卒中などの循環器系疾患のリスクを高めます。日々の生活の中で少しずつアルコールの摂取量や摂取頻度を減らしていきましょう。


まとめ

今回は高血圧に対する食事療法について紹介しました。高血圧では減塩以外にも工夫できることがあります。一度に食生活を大幅に変えることは難しいですしストレスになることもあると思います。ご不安があるときは主治医の先生と相談しながらご自身のできることから取り組んでいきましょう。


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参考文献
  1. https://www.jpnsh.jp/data/jsh2019_gen.pdf
  2. https://www.nhlbi.nih.gov/files/docs/public/heart/new_dash.pdf

 


 

 

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