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高血圧の薬はいつ飲むのがいい?朝?夜?

[2024.09.24]

高血圧の薬をいつ飲むべきか、多くの方が疑問に思うところです。従来は、朝に服用することが一般的でしたが、近年、夜間の服用がより効果的であるとする研究結果も出てきています。結論としては、患者さん一人ひとりの状態に合わせて、最適な服用時間を医師と相談の上決めることが重要です。こちらのページでは、最近の情報を交えて詳しく説明しています。

 

研究報告

最新の研究結果によると、服用する時間帯(朝または夜)によって、心血管イベントの発生率や死亡リスクに有意な差はないことが明らかにされました。2024年の欧州心臓病学会で発表された大規模な研究によると、降圧薬の服用時間(夕方または朝)による心血管リスクへの影響は見られませんでした。また、副次評価項目である骨折や緑内障、認知機能低下などのリスクにも、服用時間による差はありませんでした。

 

服用タイミング

服用のタイミングは条件によって、朝の服用が有効な場合、夜が有効な場合も出てきます。

夜間の服用が有効な場合

睡眠中の血圧が高い方は、心血管疾患のリスクが高い傾向にあります。そのため、夜間の血圧を下げることで、これらのリスクを軽減できる可能性があります。

朝の服用が有効な場合

すべての患者さんに夜間の服用が当てはまるわけではありません。高齢者の方など、夜間の血圧が急激に低下すると、かえって脳卒中のリスクが高まる可能性もあります。

服用時間を決める際に考慮すべき点
  • 24時間血圧測定:1日の血圧変動を詳しく調べることで、最適な服用時間を見つけることができます。
  • 生活習慣: 睡眠時間や起床時間、食習慣なども、服用時間決定の参考になります。
  • 併用薬::他の薬との飲み合わせによっては、服用時間が調整される場合があります。

大切なのは、医師とよく相談し、自分に合った服用方法を見つけることです。

まとめ

最適な服用時間は、患者さん一人ひとりによって異なります。夜間の服用が効果的な場合もありますが、必ずしも全員に当てはまるわけではありません。24時間血圧測定など、様々な情報に基づいて、医師と相談の上、最適な服用時間を選びましょう。血圧の治療薬は患者さん自身の生活リズムに合わせて、1日1回自分にとって最も服用しやすい時間に飲むことが推奨されます。

詳しいご相談希望の方はメイトウホスピタル循環器内科医師まで


メイトウホスピタル 循環器内科 加藤公彦
(毎週火曜日・水曜日外来担当)

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参考ページ

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