監修　愛知医科大学パーキンソン病総合治療センター
教授　斎木英資

Task-Based LSVT-BIGプログラムは、手の機能、日常生活動作、精神的機能、生活の質を改善するためのリハビリテーションプログラムです。
このプログラムは、大きな動きを含む標準化された運動を行うことで、運動振幅と精度を向上させ、迅速な動きを誘発することを目的としています。

本研究において、パーキンソン病患者における手の機能や、日常生活動作、精神的機能、生活の質の向上について検討したランダム化比較試験の結果、患者が必要とする活動を含むTask-Based LSVT-BIGプログラムが通常の作業療法より効果的であることが示されました。
Task-Based LSVT-BIG治療群は利き手とその反対の手の機能が改善され、ADLは両群で有意に改善されましたが、Task-Based LSVT-BIG治療群の方がより有意に改善され、うつ病と不安は両群（Task-Based LSVT-BIG治療群と通常の作業療法治療群）で有意に減少しました。
Task-Based LSVT-BIG治療群は、生活の質に関するすべての項目で有意な改善がみられました。

この研究は、パーキンソン病患者に対するTask-Based LSVT-BIGプログラムが効果的であることを示しています。（Occup Ther Int. 2022 Sep 10;2022:1700306.）